岸田文雄首相は17日の参院本会議で、自民党派閥の裏金事件に対する責任の取り方を巡り「最終的に国民、党員に判断してもらう立場だ」と述べた自身の発言に関し、次期衆院選などの日程が念頭にあるわけではないと説明した。「日々、仕事ぶりを国民や党員に厳しく判断される立場にあるとの趣旨だ。衆院解散や党総裁選など特定の政治日程を念頭に置いたものではない」と語った。

立憲民主党の杉尾秀哉氏は「自民政治は限界だ。今国会中に国民の信を問うしかない」と主張。首相は「国民の信頼回復や先送りできない政治課題で結果を出すべく全力で取り組んでいる。今はそのことしか考えていない」と答弁した。

裏金事件に関し、安倍派前身の森派会長だった森喜朗元首相に自ら行った聴取は「最大限の協力を得る観点から、内容を明らかにしない前提で行った」と強調。「結論として具体的な関与は確認できなかった」と重ねて訴えた。(共同)