大阪市の学校法人「森友学園」理事長退任の意向を示している籠池泰典氏が23日夜、国会の衆参両院の予算委員会で行われた証人喚問後、都内の日本外国特派員協会で会見を開いた。当初、15日に行われる予定だったが、延期となっていた。

 籠池氏は会見の冒頭で、国会での証人喚問の感想と、参院予算委員会の冒頭で語ったものと同じ内容を文章で読み上げた。会見開始から約30分が経過した段階で、あらためて思いを語った。

 やはり、きちんとした真相を究明してもらうのが、1番重要だと思います。小学校が設置認可、開校OKという状態から今は開校不可能…非常に落胆しております。わけの分からない空気、わけの分からない力が何か動いていて、その力で物事が進み、またなくなっていると思います。それが何かを究明してほしいと思います。若い人たちが、引きこもりにならないように…以上であります。

 「若い人の引きこもり」と、思わぬ発言が籠池氏から出たことに、記者の間から笑いが起きた。

 籠池氏は続いて、国会での証人喚問の中で、安倍晋三記念小学院と印字された振込用紙が、安倍首相が首相就任後も配布され、首相の名前で寄付金を集めたことが詐欺ではないかと追及されたことについて、振込用紙の配布からタイムラグがあったためと主張した。

 それと訂正。先ほど、国会の方でお話しした中で、安倍晋三記念小学院と書いていた振込用紙は平成26年に配布を停止しております。私は事務方のしたことは、全て把握はしておりません。当初、大量に配布したものがあって出回っていたら、私には分かりません。タイムラグがあるということです

 また証人喚問でも話題となった、昭恵夫人についていた谷査恵子氏宛に送ったファクスについて「このことから、物事が進み始めたと思う、重要なファクスだと思う」と主張した。

 会見から37分が経過した段階で質疑応答が始まった。協会側から、会見の30分延長が発表された。【村上幸将】