将棋の最年少プロ棋士、藤井聡太四段(14)が18日、自身の持つデビュー後の連勝記録を「18」に更新した。大阪市内で指された第7期加古川青流戦で、先手の竹内雄悟四段(29)を120手で破った。自陣の守備を乱され、集中攻撃で受けに回っても、落ち着いて読み切り、激戦を制した。「かなりきわどい戦いでしたが、何とかしのぐことができました」と、ほっとした表情を見せた。

 これで「17歳の羽生善治」に並んだ。18連勝は羽生3冠らと並ぶ歴代7位タイ。羽生は五段で17歳時の88年、4冠時代の06年に18連勝(最長記録は92年の22連勝)を達成した。藤井四段は14歳で成し遂げた。

 棋界では「勝率7割なら強い」「勝率8割なら超強い」と言われる。デビューから負け知らずの勝率10割。レジェンドたちに並ぶ記録にも「自分の実力からすると出来すぎ」と、はにかみながら話した。

 次局は、25日の竜王戦6組決勝で若手有望株の近藤誠也五段と対戦する。「とても強敵ですが、本戦出場を目指します」。次代の将棋界を担う対決に勝てば、中学生初の本戦トーナメント進出となる。フィーバーはまだまだ続く。【松浦隆司】

 ◆加古川青流戦 日本将棋連盟所属の棋士四段、プロ養成機関「奨励会」三段成績上位者と、女流棋士2人、アマチュア強豪3人によるトーナメント戦。若手の登竜門として2011年(平23)度創設。第7期となる今期は40人が参加。主催は兵庫県加古川市など。