橋下徹前大阪市長(48)らが、自民党の中山泰秀衆院議員(46)の「覚醒剤発言」によって名誉を傷つけられたとして、損害賠償1000万円を求めた訴訟の弁論準備が8日、大阪地裁で行われ、双方が和解を視野に入れた協議に入った。

 橋下氏の代理人は「少し、前進ですかね」と言い、中山議員側の代理人も、和解を視野に入れていると明かした。中山議員側代理人は「(口頭弁論)再開となると、尋問などもありますし、双方そう(和解も視野にした協議)なってきましたね」と話した。

 訴訟の発端は、昨年6月12日。自民党大阪府連会長の中山議員が、大阪市との公式会議の席上で「前の市長の秘書だったかと思いますけど、報道で知ったが、覚醒剤で逮捕されたというのは本当ですか」などと発言。これに対し橋下氏らは「事実無根」として提訴し、同7月に第1回口頭弁論が開かれていた。

 ただ、その後は、弁論再開へ向けた非公開の弁論準備に入り、ここまで複数回、協議が重ねられてきた。

 昨年12月には、橋下氏がツイッターに「アホボン」などと投稿した内容を中山議員側が問題視。中山議員側は、橋下氏からツイッターで「侮辱」され、政治的信用が損なわれたとして1000万円の損害賠償などを求めて反訴していた。

 両者は2件の訴訟をめぐって、対立姿勢を明確にしてきたが、今後は、和解も視野に入れた協議へと、様相が変わっていきそうだ。

 また、この日、橋下氏の代理人は、橋下氏が元日テレの羽鳥慎一アナ(46)とMCを務めるテレ朝系「橋下×羽鳥の番組」について、9月末での終了を否定せず「(政治的な問題ではなく)あれは、いろいろありますから。本人(橋下氏)からは、それについては何も聞いていません」と話した。