安倍晋三首相は10日、2020年東京五輪の野球、ソフトボールの会場の1つとなった福島県営あづま球場近くの水田前で第一声を行った。

 東日本大震災後の国政選挙遊説を5回連続で福島からスタートしている安倍氏は「当時の民主党政権下、復興が進まず、地域が苦しむ中、1日も早く政権を奪還しなければというのが政権奪還の原点だった。原点を忘れてはならない」とあいさつ。「厳しい戦いだが、お力を結集していただきたい」と支持を訴えた。

 会場は福島駅から約12キロも離れ、集まったのは地域の自民党支持者ら約300人。最近の街頭演説でみられるような激しいヤジや「安倍ヤメロ」のプラカードもない、平穏な第一声となった。

 安倍氏は「愚直に政策を訴えていく。自民党も野党時代は人気がなかったが、党名を変えたり、イメージだけを売ったり、解散したり、どっかとくっついたりはしなかった」と希望の党や立憲民主党の動きを批判。森友、加計学園問題への言及はなかった。