プロ野球前DeNA監督の中畑清氏(63)が25日、2020年東京五輪で野球、ソフトボールの主会場となる横浜スタジアムで行われた記念イベントに出席した。同競技の一部試合が福島県で行われること触れ「私は福島の出身。復興に向けて、こんなにうれしいことはない」と話した。

 トークショーには、昨年現役を引退した三浦大輔氏、東京五輪・パラリンピック大会組織委員会の室伏広治スポーツ局長も参加。中畑氏は、集まった野球少年たちに向けて「五輪は世界中が注目する大会。せっかく生で見られるんだから、一生懸命学んでほしい」と力を込めた。中畑氏が監督代行として指揮を執った04年アテネ大会で、初めて日本代表としてプレーした三浦氏は「日の丸の重みを感じた。すごい重圧だった」と振り返った。

 この日のイベントには、横浜市や福島県で野球をしている小学生約460人が出席。野球教室では、北京五輪に出場した元千葉ロッテのG・G・佐藤氏などから指導を受けた。横浜市立富士見台小学校の野球チーム「ジュニアファイヤーズ」で主将を務める藤森捺生(なつき)一塁手は「ショートバウンドの守備を教えてもらった。少しうまくなれたと思う」と笑顔。夢は女子プロ野球選手。「今日は、諦めずに努力することの大切さも教わった。五輪の野球の試合も必ず見に行きます」と目を輝かせた。

 横浜スタジアムでは、今月から改修工事が始まる。20年3月までに約6000席増設し、収容人員が約3万5000人になる計画だ。