一方的に好意を抱いた知人女性の車のブレーキを壊したとして、和歌山県警は7日、器物損壊の疑いで、同県由良町、団体職員川村拓哉容疑者(38)を逮捕した。御坊署によると、川村容疑者は車に詳しく、先月中旬の深夜、女性の車のブレーキホースを4本切断。翌朝、女性が出勤のために車を出したところ、ブレーキがかからず、駐車場の壁に衝突した。

 逮捕容疑は11月16日午前3時半ごろ、和歌山県内の知人女性(31)が住む集合住宅敷地内の駐車場で、女性所有の軽自動車のタイヤ付近にあるブレーキホース4本をすべて切断した疑い。署によると「(女性の)気を引きたかった。頼ってほしかった」と容疑を認めている。

 女性は翌朝、車で出勤。ブレーキペダルを踏みながらエンジンを始動したが、ブレーキが利かず、十数メートル先のブロック塀に正面衝突した。けがはなかった。

 関係者によると、川村容疑者は農機整備関係の仕事をしており、知人女性は部署は別だが同僚。女性は最近結婚したばかりだったという。署が女性宅付近の防犯カメラを調べると、当日の午前3時半前後に女性宅方向へ向かい、立ち去る川村容疑者の軽トラックが写っていた。

 川村容疑者のものとみられるツイッターには、事件の3日後の11月19日、「私は配偶者控除の欄に記入できるようになりたいです」と書き込まれていた。