通称・築地場内と呼ばれる東京中央卸売市場(東京都中央区)で5日、初競りが行われ、注目のマグロの取り引きで、青森・大間産の405キロのクロマグロが3645万円(1キロ9万円)で落札された。

 落札したのは都内の仲卸業者「やま幸」(山口幸隆社長)。「今年は思ったより本数があった。いつもの3倍くらい。太り具合がいい。ナイスボディー」と話した。このマグロを買い取るのは銀座や海外ですし店を営む「おのでら」(小野寺裕司社長)。「1億5000万円までは出すつもりでした。1万3000貫取れると思います。1貫あたり3000円」と話した。「おのでら」は食べログ評価で3・86。予約制で明日以降にこのマグロが味わえる。ハワイ、ロサンゼルス、ニューヨークなどの海外店でも食べることができるという。

 2012年から昨年まで6年連続で最高額のマグロ落札していたすしチェーン「すしざんまい」は7連覇を逃した。ただ、今回は190キロの大間産を3040万円で落札。1キロ当たりの単価は16万円で、この日一番の「高級品」となった。

 過去最高は2013年の1億5540万円で222キロの青森県大間産クロマグロ(すしざんまいが落札)だった。東京中央卸売市場は今年10月に豊洲に移転することが決まっており「築地市場で最後の初競り」となった。