フェリス女学院出身で、現在慶大と東大の大学院に在籍しながら、NHKへの内定を得たことで話題になった異色のお笑い芸人、たかまつなな(24)が10日、国会内で「笑える!政治教育ショー in国会」と題したイベントを行った。

 16年参院選で18歳選挙権が導入されたのを機に、若者の政治参加を加速させることを目指し、お笑いを通じた「主権者教育」をスタート。これまで全国で出張授業などを行い、約1万5000人と交流してきたが、4月のNHKに入局した後も、現在の活動を継続する意向を明言した。

 たかまつはこの日、吉本興業など多くの芸能事務所に呼び掛けるなどして、お笑い芸人100人を国会内に集めた。コスプレの参加者も少なくない中、民主主義や選挙の仕組みを、身近な話題に置き換えながら説明。自身が開発した政治教育のシステムを、教材として仲間の芸人たちに「伝授」するためだと述べた。

 「NHKに入局するということもあるが、現状では、私1人でしか(全国を)回れない課題があった。それでは十分に普及しない。でも、『教材』という形でつくれば、お笑い芸人さんはしゃべりもうまいから、絶対にできる。政治を伝えられるか不安もあったと思うが、これなら自分もできると思った芸人さんは結構いると思う」という。

 「楽屋の話でも、こうすれば日本のためと言っても響かなくても、こうしたら損をするんですよといえば、相手に伝わる。お笑いの手法は尽くされていると思うが、政治や社会問題の伝え方については、そんなに挑戦されていない」とも。「お笑いをきっかけに、若い人に政治に興味をもってほしい」と、呼び掛けた。