安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める団体「市民連合」は27日正午、国会近くの議員会館前で、安倍内閣や森友学園の国有地売却問題に対する抗議活動を行った。森友問題に関する佐川宣寿・前国税庁長官(60)の午前中の証人喚問が終わり、社民党の福島瑞穂参院議員(62)ら野党議員も参加。集まった約700人の市民は、「うそをつくな」「真実を話せ」と訴えた。

 福島氏は、佐川氏が刑事訴追の可能性から回答の拒否を連続し、安倍首相や昭恵夫人、官邸の関与は明確に否定した答弁に「上をかばって、下に押しつけている、本当に許せない」と語気を強めた。この日の佐川氏の証人喚問は「スタートでしかない」とし、「昭恵氏も国会に出てくるべき。どんなことがあっても(証人喚問を)実現させる。安倍内閣を1日も早く退陣させる」と話した。

 民進党の杉尾秀哉氏(60)は「一言で『ひどい!』」と佐川氏の姿勢を一蹴。「この証人喚問でさらに闇が深まった。野党も攻め方を考えないといけない」と話した。

 集会に参加した市民も、佐川氏の答弁に怒りの声を上げた。名古屋市から訪れた主婦(67)は「想定した最悪の答弁。何のために出てきたのか」。川崎市の男性(75)は「非常に残念。不誠実。国民がバカにされている気がする」と語った。