北海道で6日午前3時7分頃、胆振地方中東部を震源とするM6・7の地震が発生した。大規模な土砂崩れなどの被害に見舞われた厚真町を代表する名産品「あづまジンギスカン」を製造、販売する、創業50年の有限会社市原精肉店が同日、フェイスブックで当面の間、臨時休業すると発表した。

「本日発生しました地震の影響を受けまして市原精肉店は当面の間臨時休業とさせて頂きます。また、電気の復旧を待ち社内の修繕作業等もありますので、営業再開の際にはまたお知らせ致します。皆様には大変ご迷惑をお掛け致しますが、ご理解の程、何卒よろしくお願い致します」(原文のまま)

「あづまジンギスカン」は1968年(昭43)に創業した、ジンギスカンを中心に扱う有限会社市原精肉店によって製造、販売されてきた。北海道壮瞥町産のりんごと岩見沢市産の玉ネギを非加熱で生絞りしたものを中心とした、自家製の生タレにつけた、熟成した厚切りの羊肉の味わいはみずみずしくまろやかで、口コミで広がりグルメを中心に全国に熱烈な支持者がいた。最近も、小倉優子を起用した旅の電子雑誌で紹介された。

厚真町は今回の地震の震源に近く、大規模な土砂崩れが発生し複数の住宅がのみ込まれた。約20人の安否が分かっていないほか、水道管が破裂する被害が多数、発生するなど甚大な被害に見舞われた。

ツイッター上では「厚真町はあづまジンギスカンのところでは?」とあづまジンギスカンの安否を気遣う声や「もう少し時間がたって復興となったら、あづまジンギスカンを食べよう」などと、あづまジンギスカンへの応援を呼び掛ける声も出始めている。