自民党総裁選(9月20日投開票)に出馬している石破茂元幹事長は、選挙期間中最後の祝日となった17日、東京・銀座4丁目で街頭演説し、「私は圧力があろうと、権力が相手でも一切恐れない。ただひとつ、国民のみを恐れている」と述べた。「自民党は国民に正面から向き合う政党でないといけない。逃げること、ごまかすことがあってはならない。政治家の役割は、真心、勇気をもって国民に語りかけることだ。最後まで全身全霊で戦う」とも述べ、巻き返しへの意欲を示した。

演説には、佳子夫人も帯同し、選挙カーの下で夫への支持を訴えた。

聴衆は、総裁選の投票権を持つ党員ばかりではないが、安倍晋三首相優勢の情勢が伝えられる中、多くの聴衆が耳を傾けた。「石破がんばれ」「石破茂を自民党総裁に」などのプラカードも、掲げられた。

石破氏は演説後、約1時間をかけて銀座の歩行者天国エリアを練り歩いた。最高気温が30度を超す中、汗だくになり、水を補給しながら、道行く人との写真撮影に応じた。

今回の総裁選では、党主催の街頭演説で毎回恒例となっている東京での実施が、見送られた。この対応に疑問を唱える石破氏陣営は、石破氏ひとりでの演説を設定。東京や首都圏などは、まだ投票していない党員がいる可能性があり、これからの投票でも19日の締め切りに間に合うタイミングだけに、「党員の皆さん、よろしくお願いします」と、訴えた。

安倍首相は、投開票前日の19日に東京・秋葉原での街頭演説を予定しており、石破氏も渋谷のハチ公前で演説する。