東京都の小池百合子知事は21日の定例会見で、自民党総裁選で3選された安倍晋三首相が、憲法改正の準備を進めることに意欲を示していることについて、「日本のエネルギーを憲法改正の話に集約させていくことに、今がふさわしい時期なのか。よく吟味していただきたいと思っている」と述べ、早急に進める手法に疑問を呈した。

首相の総裁選3選に対する感想を問われた中で、答えた。小池氏は「今回は、憲法改正にかなり焦点が当たっていたと思う。私も(国会議員時代から)憲法改正について発言してきた」とした上で、現在、米中関係や北朝鮮情勢など日本にも影響を及ぼす国際情勢が動いていることを、早急に手続きを進めるべきではないとする理由に挙げた。

「今、日本にとって極めて重要な時期だ。だからこそ(憲法改正が必要と)いうこともあるのかもしれないが、国が持つエネルギーの配分をどうするのか。経済や社会保障などこそ、国民にとって重要な課題ではないかと思っている」と指摘した。