桜田義孝五輪相が14日の衆院内閣委で「自分でパソコンを打つことはない」と発言したことが、国外でも15日までに、衝撃的なニュースとして取り上げられた。

英紙ガーディアン電子版は「システムエラー」との見出しで「これまでのキャリアでパソコンを使ったことがないと明かし、USBについて問われ、困惑した様子だった」と報じた。同紙は、一般のツイッター上で「ハッカーが狙っても何も情報を盗めない。最強のセキュリティーだ」などと、やゆされていることも紹介した。

米紙ニューヨーク・タイムズ電子版は「パソコンを使わない人は多いし、そのほとんどは国のサイバーセキュリティーの責任者でもない。だが、1人いた」との書き出しで発言を紹介。ワシントン・ポスト紙電子版も「日本はオリンピック(五輪)に向けサイバーセキュリティー強化の真っ最中だが、担当大臣が驚くべき告白をした」と紹介。五輪関連質問にも即答できず、不安定な答弁を繰り返したことも一緒に世界中に伝えられており、安倍内閣の信用問題にもつながりかねない状況だ。

桜田氏の事務所によると、桜田氏はブラインドタッチなどは不慣れで、ホームページなどの文章は、桜田氏の話や原稿を秘書らが打ち込んでいる。また、秘書や職員に教わりながら、桜田氏がパソコンを使うこともあるという。同氏の公式ホームページには今のところ異常は見られず、不正アクセスなどの被害には遭っていないものとみられる。事務所関係者は「詳細な内容は言えないが、セキュリティー対策はしてあります」と話した。