自民党の小泉進次郎厚労部会長は10日、国会内で報道陣の取材に応じ、激しい対立が続いた今年1年の与野党のあり方について、「国会のルールが悪い。野党が悪いわけではない」との認識を示した。

今年1年の国会を、「与野党のあり方を考えさせられた」と振り返った。入管難民法改正案の採決で与野党が激突し、先週末には徹夜国会に至った経緯などを念頭に、「今のような状況が生まれてしまうのは、国会のルールが悪いから。今のルールを続けていく限り、お決まりになっているような与野党のぶつかり合いにならざるを得ない。構図は変わらない」と話した。

「だからこそ国会改革をしないと、健全な与野党の関係はできない」と述べ、「平成のうちに実現したい」として超党派の議員らで進めている国会改革の議論の進展に、意欲を示した。「最近は、野党議員と意見交換をする時、『国会改革』が1つのコミュニケーションのきっかけになったりする。自民党でも、女性局が女性議員の妊娠、出産時の投票についてさまざまな案を考えている。間違いなく国会改革の機運は高まっている」と強調した。

進次郎氏ら超党派の国会議員でつくる「『平成のうちに』衆議院改革実現会議」は、<1>党首討論の定例化・夜間開催の実現<2>衆院のIT化<3>女性議員の妊娠・出産への対応の3点について、平成のうちの実現に向けた早急な議論開始を求めるよう提言。衆院議院運営委員会はこの日の理事会でで、国会のペーパーレス化などを来年の通常国会で検討し、早期に結論を得ることで与野党が合意した。