平成の将棋界でトップを走り続けた羽生善治竜王(48)が21日、無冠に転落した。山口県下関市「春帆楼」で行われた第31期竜王戦7番勝負第7局で午後6時49分、167手で挑戦者の広瀬章人八段(31)に敗れた。対戦成績3勝4敗で、防衛に失敗した。同時にタイトル獲得通算100期獲得はならず、27年ぶりの無冠となった。

「ひふみん」の愛称で親しまれる加藤一二三(ひふみ)・九段(78)のコメント 27年ぶりの無冠は、少し寂しい思いがある。羽生さんの力が衰えたわけではなく、「群雄割拠」の時代に突入したということ。タイトルを失うことはショックだが、自らをレベルアップさせるチャンスでもある。羽生さんは48歳。まだまだ若い。これからも心身ともにピークになるときがくる。羽生さんは追い込まれれば、追い込まれるほど、本領を発揮するタイプ。必ず「羽生復活」はある。