厚労省は27日、衆院厚労委員会理事会で、韓国・金浦空港で19日に暴行事件を起こした武田康祐・前賃金課長が、暴行容疑で現地の警察に現行犯逮捕されていたことを、初めて明らかにした。

逮捕2日前の17日午後にも、武田氏が酒に酔い、空港で日本への帰国便の搭乗を拒否され、暴れるなどトラブルを起こしていたことも分かった。

厚労省はこれまで、「トラブルを起こし、取り調べを受けた」と公表しただけで、逮捕の事実は伏せていた。野党の求めに応じて発表したが、この日は19年度予算成立の見通しが立ったタイミングでもあり、野党からは「隠蔽(いんぺい)」との批判が出ている。

武田氏は既に釈放され帰国。20日付で官房付に異動、事実上更迭された。今後の処分について、厚労省は「武田氏への聴取や、韓国での刑事手続きの推移をみながら検討する」という。