JR北海道は27日、記録的な猛暑の影響で、レールの温度が上昇し変形する恐れがあるとして、午前11時半頃から函館線の札幌-岩見沢間などで特急、在来線を運休した。同日午後3時の時点で、運休は104本に及んだ。

鉄で出来たレールは暑くなると伸び、寒くなると縮む特性があるため、四季の変化に合わせて継ぎ目の隙間や枕木の締結ボルトの締め具合などで調整を行う必要がある。JR北海道の広報担当者によると、北海道は冬は氷点下30度くらいまで気温が下がる一方、温暖化が進む近年、夏場は30度を超える日がままあるため、夏冬の寒暖差は60度に及ぶ。

例年、暑さが本格化する前の6月に、レールを暑さに耐えられるよう調整してきたが、5月末に急激に暑くなったため、運休の措置を取ったという。広報担当者は「レールの調整で、これほどの規模の運休をするのは異例です」と説明した。

道内では27日も、午後4時時点で98地点で30度を超える真夏日、5地点で35度を超える猛暑日となっており、帯広市は平年を17・2度上回る、35・8度を記録した。