れいわ新選組の山本太郎代表(44)が25日、テレビ朝日系「羽鳥慎一モーニングショー」(月~金曜午前8時)に生出演した。

旗揚げからわずか112日で2議席を獲得を躍進した参院選を受けて、共産党の志位和夫委員長ら他の野党からラブコールが起き始めているが、山本代表は他党の野党と共闘する場合の条件として「消費税5%」を突きつけた。

山本代表は選挙戦で、10月に10%に増税される消費税の廃止を政策に掲げ、終始、訴えてきた。一方で、他の野党は引き上げ凍結、中止にとどまっている。山本代表は「どこかと野党共闘で足並みをそろえなきゃいけないのであれば減税は絶対、担保したい。私は廃止だけれども、消費税5%で手をつなげるのであれば全力でやりたい」と明言した。

番組内で、消費税廃止が現実的でないという声もあるが? と聞かれると、山本代表は「私からしたら、現実的。このまま維持し続けたり増税する方が現実的じゃない。税の滞納のうち、6割が消費税。中小零細企業の首が絞まっている。10%になったら、首をくくらないといけない状況になる」と訴えた。さらに「消費税の使い道を考えた時に、大企業に対して大減税をした分の補てんする財源となっている。法人税の減収分の約73%を、消費税が補てんしている計算」とも主張した。

その上で、日本の家計消費の推移をまとめたフリップを用意し「個人消費は消費税を3%増税した14年に8兆円下落、リーマン・ショックが起きた08年は6・3兆円。インパクトはリーマン・ショックを超えている。景気を良くしたいというのに増税するというのは真逆の政策」とデータを挙げて主張。「確実に、この国に与えた影響は消費の冷え込み。消費が落ち込むということは、所得も落ちていく」と訴えた。

山本代表は選挙期間中、テレビをはじめマスと呼ばれるメディアが、れいわ新選組の草の根の選挙戦を報じないと再三、主張してきた。それが参院選では228万764票を獲得し、今回導入された「比例特定枠」で1位に擁立した難病のALSの舩後靖彦氏(61)と、2位に擁立した脳性まひで重度の障がいがある木村英子氏(54)が当選した上、得票率4・55%で政党要件を満たした。一方で、自らは比例区の候補者155人中、最多の99万2267票を獲得しながら、その票は特定枠の2人にいき、落選した。

山本代表は、地上波への生出演が実現し「どちらかというと放送禁止物体として、これまで生きてきたので、逆に、地上波に呼ばれるなんてビックリ」と笑みを浮かべた。

今後の目標について聞かれると「舩後さんと木村さんが国会の中に入ることになりましたから、この先は党勢を拡大して最終的には当然、政権を狙いに行く」と明言。総理大臣を目指すか? と聞かれると「申し訳ないんですけれど、そういうことになります。議員は今、2人しかいないんですけど、本気じゃなかったら旗揚げしないです」と笑み。12日に東京・品川駅前で行った街頭演説「れいわ祭」で初めて公の場で口にした政権奪取を、改めて口にした。

来年までに行われるとの見通しがある衆院選については「衆院選、出るしかないですね」と出馬を明言。その上で「1番、自分が持っている力を最大化できる形を考えています」と口にした。最大限の形について聞かれると「何なのか…テレビが、より取り上げざるを得ないようなところで出るとか? それ、重要だと思っています。街頭演説とかで、たくさんの人に見ていただきましたけど…テレビは基本的に、垂れ流しじゃないですか? 視聴率1%で100万人…やはりテレビに取り上げられるのは非常に重要」と語った。

どこの選挙区から出馬するかなど、詳細は決まっていないというが「今回、1回負けてますからね…次も負けたら、意味が分からなくなる」と必勝を誓った。