大分市の大分医療センターで発生したとみられる新型コロナウイルスのクラスター(感染者集団)は27日、電子カルテなどの医療機器から接触感染した可能性が浮上した。同センターで1日から20日までに医師2人、看護師7人、入院患者3人を含む、計24人の感染が判明し、16人が同じ病棟に集中していた。

厚生労働省のクラスター対策班から派遣された医師が21日から感染経路の特定を進めた。せきや会話などによる飛沫(ひまつ)感染の対策は取られており、医師や看護師が使用する電子カルテのタブレットなどにウイルスが付着し、接触感染した可能性が出てきた。

大分県では接触感染の可能性があるものすべてに消毒作業を行い、同センターの全職員と入院患者612人、出入り業者など約1100人にPCR検査を実施した。27日までに、新たな感染者は出ていない。