東京都は2日、都庁で開かれた第29回東京都新型コロナウイルス感染症対策本部会議で、新型コロナウイルスの感染者がこの日、34人確認されたことを受けて、感染拡大の第2波への警戒を呼びかける「東京アラート」を発動すると発表した。小池知事は「今日、東京アラートを発動します」と宣言。「レインボーブリッジ、庁舎のライトアップをレッドに変更します」とも口にした。

小池知事は15日の会見で、新型コロナウイルス感染拡大を受けて出した休業要請の緩和などに向けたロードマップを発表。その席上で、感染拡大の傾向が出た段階で「東京アラート」を発動し、状況が悪化すれば休業を再要請する考えを示した。

東京アラートの数値的な指標は

<1>1日あたりの新規感染者が20人未満

<2>新規感染者に占める感染経路不明の割合が50%未満

<3>週単位の感染者増加比が1未満

の3つ。

そのうち<1>に関して、7日間移動平均での新規感染者数は16・3人で20人を下回るが、1日あたりの感染者が30人以上確認されたのは5月14日に30人の感染が判明して以来、約3週間ぶりで「警戒すべき状況」とした。また<3>に関しても、先週末から増加比は2に近い数字で推移している上、2日は完全に2を超えたことを憂慮した。

その上で、新規陽性者の増加傾向に加え、2日の陽性者が30人を超えたことから、都民に感染拡大を呼び掛けるため「東京アラート」発動を決定した。陽性者の状況を見ると、病院の集団感染13人がみられ、夜の街関連の陽性者が多く、警戒を呼びかけたとした。また休業要請緩和のステップは変更するのではないとした。

小池知事は「3つの密を避けた行動、新しい生活を実施して欲しい」などと語った。また「テレワーク、時差通信の活用もお願いします」とも要請した。