エアレースパイロットの室屋義秀(47)による「Fly for ALL ♯大空を見上げよう」フライトが9日、福島県の浜通り地方で行われ、プロペラ機のスモークによって、青空に「にこちゃんマーク」が描かれた。正午すぎ、いわき市小名浜から始まり、同市中心部、広野町、浪江町、南相馬市、相馬市、飯舘村と7つのポイントで妙技を披露。多くの人が笑顔で空を見上げ歓声を上げた。

福島市在住の室屋は、世界最高峰のレッドブル・エアレースで17年にアジア人初の総合王者に輝き、福島県民栄誉賞を受賞。現在も「ふくしまスカイパーク」を拠点に活動する。「うつむきがちになる状況も多い中、ほんの数分でも青空を見上げる動作によって気分をリフレッシュし、少しでも明るい気分になってもらえたら、という想いを込めてフライトします」と、新型コロナウイルスで不安を抱える県民を励ました。4日には会津若松市、須賀川市、郡山市、福島市、二本松市、飯坂町でフライトを行い、この日が2度目だった。【野上伸悟】