北朝鮮に拉致された横田めぐみさん(失踪時13)の父、横田滋さんが5日に亡くなったことを受けて、母の早紀江さん(84)ら家族が都内で会見した。

常に穏やかだった滋さんが秘めていた北朝鮮への強い怒りなど、生前の思い出が語られた。ひつぎの滋さんの胸元には、再会を望み続けた愛娘を抱くように、めぐみさんの写真が置かれたという。早紀江さんは「最後まで絶対頑張る」と述べ、今後も救出活動を続けることを夫に誓ったと明かした。

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拓也さんは会見で、滋さんがめぐみさんの救出を前に亡くなったことで、安倍政権に批判が出ていることについて「安倍政権が問題ではない。政治家が40年以上、何もしてこなかった(ということ)。これからも安倍首相とともに解決をはかっていきたい」と述べた。その上で「高齢の家族がいる。同じことが起きないよう政権には具体的な成果を出してほしい」と、早期解決も訴えた。世論にも関心を持ち続けてほしいと呼びかけ「父の願いをかなえるためにも運動を止めてはいけない。横田家の問題ではなく、日本が一枚岩になって闘い続けることが必要」と話した。北朝鮮に対する姿勢について、哲也さんは「圧力は必要。政府は堅持してほしい」と訴えた。