東京都の小池百合子知事が16日、19日に開幕するプロ野球・巨人の今村司球団社長、ヤクルトの衣笠剛球団社長兼オーナー代行と都庁で面会した。

今村社長は開幕に際し「非常に身が引き締まる思いですし、こういう時期に野球ができる喜びをかみしめながら、選手、関係者一同頑張っていく」と決意を語った。無観客としてスタートするが、1年延期が決まった東京オリンピック(五輪)・パラリンピックについても「来年の開催につながるように一生懸命やっていく」とした。

衣笠社長は「監督、コーチ、選手もワクワク感と同時に緊張感が走っている」とチームの近況を明かした。そして、プロ野球がプロスポーツの先陣を切って開幕することに「開幕した以上は、試合を継続していくということを考えていく。そうすることが、プロスポーツ競技、アマスポーツ競技を再開するという意味で、起爆剤になれるのではと思う」と話した。開幕後は15試合連続で、本拠地・神宮球場で戦う。これは過去に例がないとして「東京から、全国に元気をお届けできれば」と決意を新たにした。

小池氏は、2球団からコロナ対策への寄付金やマスク、消毒液などの寄付を受けたことに感謝し、「プロ野球という国民的スポーツが無観客とはいえ始まるというのは、都民にとっても1つ大きな喜びになると思う」と明るく話した。一方で「このところの数字を見ると、なかなか微妙」と、2日連続で新規感染者数の発表が40人を超えている状況に危機感も明かした。

それでも、スポーツが自由に開催されることは「皆さんにとって楽しみであり、希望になってくると思っている」とし、「健康で命を守り、スポーツを楽しむ都市としての東京。さらに皆さまの協力を得て、進めていきたい」と結んだ。