小型惑星探査機「はやぶさ2」から分離成功したカプセルが地球に帰還した。6日午前2時29分ごろにカプセルは高度120キロの大気圏に突入し、その後にオーストラリア南部ウーメラの砂漠地帯に着地した。「カプセルからの電波が途絶えたということは着地を意味している。本当に美しい大気圏突入でした。我々も感動しています」と津田雄一プロジェクトマネジャーは興奮ぎみに語った。

カプセル内には小惑星「りゅうぐう」で採取した岩石や砂などが収納されている可能性が高い。太陽系誕生の起源などを探る貴重な試料として注目されており、JAXAの研究者は「竜宮の玉手箱」として期待している。

5日午後2時30分に、はやぶさ2から高度22万キロで分離したカプセルは、6日午前2時29分ごろに大気圏に突入して空気抵抗と摩擦によって火球となり、映像で流れ星のように確認された。同32分ごろにはパラシュートが展開し、カプセルから発するビーコン(電波)も確認された。現地入りしている回収チームがカプセルからの電波を探知、レーダーなどを用いて着地地点を特定し、ヘリコプターでカプセルを確認して回収する。6日にカプセル回収が完了すれば、7日にオーストラリアから空輸されて早ければ8日、日本に到着する予定だ。