大阪府の吉村洋文知事(46)は17日、府庁で定例会見を行い、東京五輪・パラリンピック開催のリスクについて言及した。吉村知事は「(東京五輪を)やるのであれば、リスクを明らかにし、リスクを最小化していくのが重要だと思う」と話した。

開催の是非の議論もあるが「僕自身がどうこういう話ではないと思うが」とした上で「開催都市である東京がやると言ってる。菅総理もG7で開催しますということで協力意向を取りつけている。つまり、国も五輪をやると判断している」とした。

さらにバトルの相手である立憲民主党の枝野幸男代表を念頭に「立憲民主党との党首討論を見ても、第1党の野党も死に物狂いにでもこの五輪を中止させるという気迫はまったく感じられませんでした」と冷ややかに言った。

東京五輪開催のリスクを軽減させる方策として「できるだけお祭り騒ぎにしないが重要」と強調し「五輪をすることによって、日本全体がお祭り騒ぎのような雰囲気になる可能性がある。街を行けば『ニッポン、ニッポン』と叫びながら、若者が酒を飲みながら歩いている状況になる。これは感染リスクが高まる」と危機感をにじませた。

新型コロナウイルスのデルタ株(インド株)の感染拡大による「第5波」が懸念される中、東京五輪を開催することで「感染リスクをいかに抑えていくか議論すべき時期に入っている」と提言した。