日本棋院は10日、囲碁の新棋戦「テイケイ杯俊英戦(優勝1000万円、準優勝400万円)」「テイケイ杯レジェンド戦(優勝500万円、準優勝200万円)」「テイケイ杯女流レジェンド戦(優勝200万円、準優勝80万円)」を、今年秋から開始すると発表した。

俊英戦は、日本棋院と関西棋院に所属し、予選開始年の4月1日時点で25歳の以下の棋士が対象。一力遼天元・碁聖(24)芝野虎丸王座(21)許家元十段(23)藤沢里菜女流本因坊(22)上野愛咲美女流棋聖(19)仲邑菫二段(12)らが該当する。優勝すると次の期からの出場資格はなくなる。予選の勝ち上がり12人を各6人に分けてリーグを編成し、総当たり戦を開催。各リーグ優勝者で決勝3番勝負を行う。世界で戦える若手の育成を主眼にしている。会見に出席した一力天元は、「対局が増えるのはやりがいがある。世界戦で期待に応えられるように頑張りたい」と語った。

レジェンド戦は同60歳以上で、7大タイトル(棋聖・名人・本因坊・王座・天元・碁聖・十段)獲得経験者、開催前年の7大タイトル戦での獲得賞金ランキング上位棋士、女流レジェンド戦ベスト4進出棋士が対象。トーナメント方式で、小林光一名誉棋聖(68)趙治勲名誉名人(65)ら60歳以上の名誉称号保有棋士は、本戦シードとなる。60代で2回優勝すると、70歳になるまで出場できない。

女流レジェンド戦は、同45歳以上の女流棋戦タイトル獲得経験者、開催前年の7代タイトル戦獲得賞金額に女流棋戦の獲得賞金を加えたランキング上位の女流棋士に参加資格がある。トーナメント方式で、青木喜久代八段(53)吉原由香里六段(47)ら45歳以上の女流棋戦タイトル獲得経験者は本戦シードとなる。

それぞれ予選を今年秋に開催。女流レジェンド戦は年内に本戦を終える。俊英戦とレジェンド戦は年度内に優勝者を決める。

こちらの2棋戦について日本棋院の小林覚理事長(62)は、「ベテランがまだまだ戦えるというところをオールドファンだけでなく、新しい囲碁ファンにお見せしたい」と、話していた。