「将棋日本シリーズ JTプロ公式戦」の2回戦第1局が4日、都内のABEMAスタジオで行われた。前年覇者の豊島将之竜王(叡王=31)が広瀬章人八段(34)に108手で勝利し、準決勝に駒を進めた。8戦続いた藤井聡太2冠(王位・棋聖=19)以外との対局になった豊島は「藤井さん以外との対戦は久しぶりで新鮮でした。広瀬さんには順位戦で痛い目にあっていましたが、新鮮な気持ちで指せました」と話した。

豊島は次戦10月16日の大阪大会で、渡辺明名人(棋王・王将=37)と木村一基九段(48)の勝者と対戦する。

今回の対局は、新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、信越・北陸大会の開催を取りやめ、ABEMAでの生中継や大会ホームページで棋譜中継を行った。11日、2回戦第2局が行われる熊本大会も開催中止が決定している。

同大会は今年で42回目。前回優秀者と日本将棋連盟公式戦タイトルホルダー、及び昨年賞金ランキング上位の棋士12人が出場。対局は、持ち時間各10分、使い切ったら1手30秒未満、考慮時間は1分×5回と、早指しで行われている。