将棋の藤井聡太3冠(王位・叡王・棋聖=19)が大きな勝利を手にした。9日、東京・千駄ケ谷「将棋会館」で行われた第71期ALSOK杯王将戦挑戦者決定リーグで羽生善治九段(51)を下した。前期の同リーグでは初戦で敗れている。これが尾を引いて、初めてリーグ陥落を経験した。今期はリベンジした。

これで土つかずの4連勝。糸谷哲郎八段、広瀬章人八段、豊島将之竜王、羽生と新旧竜王獲得経験者をなぎ倒した。渡辺明王将(名人・棋王=37)への挑戦権争いで暫定トップを堅持した。19日の近藤誠也七段(25)戦、24日の永瀬拓矢王座(29)戦と連勝して、すんなり王将戦初挑戦の切符をゲットしたい。一方の羽生は3勝2敗となった。

藤井は12、13日、第34期竜王戦7番勝負第4局(山口県宇部市「ANAクラウンプラザホテル宇部」)で、豊島将之竜王(31)と対戦する。こちらは3連勝しており、竜王初奪取と史上最年少4冠まであと1勝としている。勢いに乗って大一番に臨む。