29日午後2時半ごろ、長野県小谷村の栂池高原スキー場北側のコース外で雪崩が発生した。県警によると、外国人の男女5人が巻き込まれ、男性2人が意識不明のまま山中に取り残された。20~40代の3人が下山し、20代の男性1人が右肩脱臼の軽傷を負った。県警は30日朝から十数人態勢で捜索する。

県警によると、雪崩は白馬乗鞍岳天狗原の東側にある標高約2100メートルの斜面で起きた。雪崩を目撃した外国人が宿泊先の従業員を通じて県警に通報した。スキー場外にある「バックカントリー」と呼ばれる区域で、現場付近に外国人の3グループ13人がおり、スキーなどをしていた。

下山したのは計11人で、このうち9人は自力で、けがをした1人を含む計2人はスノーモービルに乗せられて下りてきた。けがの1人は当初、骨折との情報があったが、県警は脱臼と判明したと発表した。

気象庁によると、小谷村を含む長野県北部には当時、雪崩注意報が出ていた。ここ数日、降雪が多く、27日夜に77センチだった積雪は29日午後3時時点で103センチになっており、新雪の層が滑り落ちる現象「表層雪崩」が起きる危険性があったという。(共同)