「ルフィ」と名乗りフィリピンの入管施設から日本の広域強盗事件を指示した疑いがある日本人容疑者4人のうち、今村磨人(38)、藤田聖也(38)両容疑者が7日、航空機で日本に強制送還された。

 

▽「ルフィ」らの関与が疑われる広域強盗事件の主な経緯

▼22年10月20日、東京都稲城市の住宅で強盗致傷事件が発生。この頃から年明けにかけ、関東各地や中国地方などで強盗や窃盗関連の事件が相次ぐ。

▼23年1月19日、東京都狛江市の住宅で、住人の大塩衣与さん(90)が全身に暴行を受けて殺害され、高級腕時計や指輪などが奪われた。これを契機に、指示役が「ルフィ」「キム」などと名乗っていることなどが明らかに。

▼26日 警察庁が、関連が疑われる事件が14都府県で少なくとも計20件発生と明らかに。

▼27日 警察当局が、フィリピンの入管施設で拘束中の渡辺優樹、今村磨人、藤田聖也、小島智信の4容疑者について、特殊詐欺事件に絡む窃盗容疑で逮捕状を取得し強制送還を要請し、「ルフィ」らが含まれるとみられることが判明。

▼2月2日 警察庁が、4人が関わったとされる特殊詐欺で、摘発された容疑者は約70人、被害総額は60億円以上と説明。フィリピンの法相が、刑事裁判が棄却された今村、藤田両容疑者の先行送還に言及。

▼6日 警視庁がフィリピンに捜査員を派遣。

▼7日 フィリピンが今村、藤田両容疑者を強制送還。警視庁が航空機内で逮捕。リーダー格とみられる渡辺容疑者と、小島容疑者も刑事裁判が棄却。法相は8日に送還すると述べた。