藤井聡太竜王(王位・叡王・王将・棋聖=20)が2年ぶり4回目の優勝を狙う、第16回朝日杯将棋オープン戦準決勝、豊島将之九段(32)戦が23日午前10時から、東京都千代田区「有楽町朝日ホール」で行われる。
勝てば、同じ場所で午後2時から開始予定の決勝で、もう一方の準決勝、渡辺明名人(棋王=38)対糸谷哲郎八段(34)戦の勝者と対戦する。
朝日杯は、藤井にとって棋士人生初めての優勝を飾った公式戦。2018年(平30)2月、15歳6カ月の史上最年少で初めて頂点に立った。予選を勝ち上がり、本戦準々決勝では佐藤天彦名人、準決勝では羽生善治竜王、決勝では同年暮れに羽生から竜王を奪った広瀬章人八段(段位・肩書は当時)と、一線級を撃破した。55年、加藤一二三・九段(引退=83)が「六・五・四段戦」で達成した15歳10カ月を更新した。ここから、公式戦の優勝争い、8大タイトル戦(竜王・名人・王位・叡王・王座・棋王・王将・棋聖)の挑戦権争いに絡んでいった。
史上最年少6冠に挑んでいる本年度、タイトル戦とは別にトップ12人のトーナメントで地方転戦するJT杯、全棋士参加のテレビ棋戦「銀河戦」を制した。同じテレビ棋戦のNHK杯もベスト4まで進出している。朝日杯で優勝すれば、11年度に朝日杯、JT杯、NHK杯を制した羽生以来の同一年度公式棋戦3冠となる。4冠の例はない。参加資格のある棋戦を総なめする可能性さえある。
朝日杯は持ち時間各40分の早指し戦。「決断良く指すことができれば」と、藤井は常々話している。忙しいタイトル戦の合間を縫って、形勢判断の速度と精度を問われる対局で頂点を目指す。【赤塚辰浩】
◆朝日杯オープン戦 2007年(平19)度に創設。全棋士、アマチュア10人、女流棋士3人が参加。1次予選、2次予選、本戦と、すべてトーナメントで行う。本戦には2予勝ち上がりの8人と、今回の組み合わせが決定した時点でのタイトル保持者、前回優勝者らシード8人が出場する。優勝賞金750万円。持ち時間各40分の早指し戦。

