将棋・小山怜央四段(29)がプロデビュー戦を白星で飾った。23日午前10時から東京・千駄ケ谷「将棋会館」で行われた、ヒューリック杯第95期棋聖戦1次予選1回戦で、室岡克彦八段(64)を下した。
後手の小山は序盤でリードを奪うと、それを徐々に広げて押し切った。「最後は落ち着いて決められた。結果だけみれば良かった。ある程度、自信になりました」と喜びをかみしめた。
岩手県釜石市出身の小山は、今年2月まで行われていた棋士編入試験5番勝負を3勝1敗で合格した。プロ棋士養成機関「奨励会」の経験はないが、アマチュア名人など、数々のアマタイトルを獲得し、プロの道を志した。
アマとして昨年は朝日杯で1次予選を突破。2次予選決勝まで勝ち上がり、あと1勝すれば藤井聡太竜王(20)らのいる本戦(16人によるトーナメント)進出というところで、広瀬章人八段(36)に敗れている。
4月1日付で四段としてデビュー。名人を頂点にA級以下、B級1組、B級2組、C級1組、C級2組と5クラスある順位戦の下のフリークラスに所属する。ただし、フリークラスで一定の勝率を挙げるなどの条件を満たせば、C級2組に上がることができる。「デビュー1年目の目標は、C級2組に上がることが目標です」と言う。
同じ編入試験を2005年(平17)に特例で受けて同年11月に合格した瀬川晶司六段(53)、現行の編入試験制度として導入された後の14年暮れに合格した今泉健司五段(49)、同じく20年に合格した折田翔吾五段(33)は全員、フリークラスを突破してC2に昇級している。小山が大きな一歩を踏み出した。
午後2時からは、同じ1回戦で青野照市九段を下した渡辺大夢六段との2回戦(持ち時間各1時間)を行う。

