藤井聡太竜王(名人・王位・叡王・棋王・王将・棋聖=21)が3連覇をかけてタイトル戦初登場の伊藤匠七段(20)に先勝した、将棋の第36期竜王戦7番勝負第2局が18日、京都市「総本山仁和寺」で行われた。17日午前9時からの2日制で始まった対局は先手の藤井が勝って、連勝した。

いきなり連敗と、伊藤は苦しい立場に立たされた。開幕局は完敗。角換わり腰掛け銀から藤井に踏み込まれた第2局は、時間を削られた。92手目で藤井は残り1時間38分だったのに対し、伊藤はわずか2分。午後5時前、藤井が席を外した直後に「ハァーッ」と大きくため息をついた。芳しい手が浮かばないまま時間だけが過ぎる。

時間も形勢も厳しいなか、持ち駒の角を打ち込む王手で、反撃手をひねり出す。残り2分から粘りを見せ、藤井玉に迫る。「あわや」の見せ場を作ったが、及ばなかった。

「あまり想定していない展開でした。攻め合う方が良かった。妥協して自信のない展開にしてしまった」と残念がった。

16日に京都市内のホテルで行われた前夜祭では、「8冠おめでとうございます」と同学年のタイトル保持者に敬意を表した。対局が始まれば別とばかりに思い切りぶつかっていったが、またしてもはね返された。

開幕前に伊藤は「師匠(宮田利男八段)の出身地の秋田県で行われる第6局(12月6、7日、大仙市「旧本郷家住宅」)には行きたい」と話していた。1勝できれば、流れは変わるかもしれない。「中盤で苦しくしてしまう展開が続いているので、修正して臨みたいと思います」。第3局(25、26日、北九州市「旧安川邸」)も思い切ってぶつかるだけだ。