石川県の馳浩知事が17日の講演で東京五輪の招致活動をめぐり「官房機密費(内閣官房報償費)」を使ったと発言し、国際オリンピック委員会(IOC)の委員への贈答品として、1冊20万円のアルバムを製作したとも述べたことを受け、馳氏が当時のブログに「想い出アルバム作戦」などと記していたことが22日、分かった。
馳氏は発言について「事実誤認があった」として全面的に撤回すると述べているが、この日の衆院予算委員会で、立憲民主党の山岡達丸議員が指摘した。
山岡氏が指摘した馳氏の2013年4月1日のブログには「15時20分、官邸へ。菅官房長官に、五輪招致本部の活動方針を報告し、ご理解いただく」とした上で「中日大使館ごあいさつ訪問」「国際的なロビー活動」などと並んで「想い出アルバム作戦」のくだりが確認できる。
「『安倍総理も強く望んでいることだから、政府と党が連携して、しっかりと招致を勝ち取れるように、お願いします!』と発破をかけられる」とも記されていた。
山岡氏は、会見などで「個別、具体的な使途に関しての答えは差し控える」などと応えている松野博一官房長官に「知事が発言を撤回しても、事実ではないということではない」「発言は撤回したがブログは撤回していない」として、馳氏の当時の官邸訪問記録などを調査するよう要請。しかし、松野氏はこの日も、馳氏が発言を全面撤回しているとして、詳細な答弁は避けた。
アルバムの贈答をめぐっては、IOCの倫理規定に違反しているとの指摘がある。松野氏は20日の会見で「個別事例の取り扱いは、IOCの権限と責任において判断される」と答えたが、馳氏自身がアルバム作成にブログで言及し「痕跡」を残していたことで、今後、馳氏に説明責任を求める声はさらに強まりそうだ。
官房機密費は領収書が必要なく、年間に12億円使えるともいわれる。馳氏は東京の五輪開催が決まった2013年当時、自民党で東京五輪の招致推進本部長を務め、招致活動に奔走していた。

