元テレビ朝日社員の玉川徹氏は30日、テレビ朝日系「羽鳥慎一モーニングショー」(月~金曜午前8時)に出演し、来年4月からの開催が予定されている大阪・関西万博について、能登半島時支援の復興優先を念頭に「そもそも、万博を予定通りやるつもりなんですか、と思う」と、計画通りの実施に疑問を示した。

番組では、週刊文春に性加害疑惑を報じられ、芸能活動を休止して5億5000万円の損害賠償を求めて提訴したお笑いコンビ、ダウンタウン松本人志(60)が万博アンバサダーを務めていることに関して触れた。玉川氏は「アンバサダーより、そもそも万博予定通りやるつもりなんですか、まだ、と思う」と指摘。「(能登半島地震という)震災が起きて復興しないといけない。土木関係者、建設関係者の方々は、これから能登半島で従事しないといけない」と述べた上で「万博はただでさえ(準備が)遅れている。遅れているのを間に合わせようとするなら(建設関係者らに支払う)お金を高くするしかない、簡単に言うと。そうなるとそこにいっぱい人が来てしまう」と述べ、万博の準備を優先すれば、被災地の復興に支障が出かねないとの認識を示した。

「政府が主導している大きな建設業関係は北海道や熊本など、ほかにもある。そういう中で、新たにどうしても優先度の高い復興が出てきた。政府はこれからも、万博の優先度が高いのだといえるんですかね」とも話し、政府の判断を見極める考えを表明。「日本は優先順位をきっちり考えて、優先順位が低いものはやめると。そういう風なことも考えないと、これから地震大国でさらなる震災があり得るという時に、備えることができるのかと思う。財政的にも」とも指摘した。

大阪・関西万博をめぐっては、高市早苗経済安全保障相が今月16日、能登半島地震の復興を優先するため、開催延期を岸田文雄首相に進言したことが分かっている。