岸田文雄首相が6日の衆院予算委員会で、よく使う言葉は「決意、覚悟、検討」の「3K」だと野党に指摘され「本当に決断いただけない」と、失望の言葉を向けられる場面があった。

立憲民主党の山岸一生議員は、岸田首相の地元広島市で2022年、任意団体によって開かれた「総理就任を祝う会」に「ヤミ政治資金パーティー」疑惑が出ていることを追及。「会費は1人1万円で、利益320万円が総理の政治団体に寄付されているが、脱法的ではないのか。これが許されたら派閥政治資金パーティーの禁止も必要ない。友達にパーティーを開いてもらって利ざやを政治家に寄付をすれば、税金もかからず丸もうけ。巧妙な錬金術だ」と指摘した。

受付などに岸田事務所が関わっていたことにも触れ「せめて、もうやりませんと言ってくれませんか。脱法的なものが横行すれば、派閥パーティーはできなくてもこれをやればいい『岸田方式』が広まってしまう。総理はが政治改革の先頭に立つと言っているが、今は先頭に立って(法律の)抜け穴を作っている。抜け穴を防ぐため、事務所がかかわる形ではやらないと言ってもらえませんか」と、要望した。

しかし首相は「私自身とは異なる任意団体が開催した会。任意団体が(今後)やらないかどうかを私が申し上げる立場にはない。そういう指摘を受けていることは、私自身しっかり考えていかないといけない」と述べるにとどめ、明確な答弁はしなかった。

これに山岸氏は「本当に決断をいただけない」と苦言を呈し「『岸田3K』と言っているが『決意、覚悟、検討』という3つは本当によくおっしゃるが、国民が求めているのは行動だ。『けじめ、結果、行動』。こちらこそが本当に行う『3K』だ」と指摘。あらためて「もう行わないと言ってほしい」と訴えたが、首相は「任意団体が今後どうするか申し上げる立場にはないが、指摘を受けていることは受け止め、今後を考えたい」と、答弁を繰り返すにとどめた。