日本維新の会の藤田文武共同代表は4日、高市早苗首相の所信表明演説に対する衆院代表質問で、自民党と連立政権を組む際に「絶対条件」の1つに挙げた議員定数削減をめぐり、高市首相ではなく、立憲民主党と国民民主党のトップに賛同を迫る、異例の言及をした。
藤田氏は、この日が、日本で初めて本格的な政党内閣を率いた原敬(はら・たかし)が暗殺された日であるとしながら「原敬は、国家のためなら政党に不利な政策も採ると述べたといわれる。大衆迎合的な言説を廃し、党利党略を捨て、国益を大義に政策実現にこだわる。この原敬の姿勢こそが、今の政治に求められているのではないでしょうか」とした上で、「まずは隗(かい)より始めよの姿勢が必要不可欠。その1つが、衆院議員定数の1割削減だ」と述べると、議場は拍手とヤジで騒然となった。
ここで、藤田氏は立憲民主党の野田佳彦代表に言及。「2012年、当時民主党の野田総理は、自民党の安倍総裁に、まず我々が身を切る覚悟で具体的な定数削減を実施しないといけないとして、45議席削減を提案した。先月、野田代表は、安倍さんとの約束は悲願でもあり、(維新代表の)吉村さんが突破口を開いてくれたのに感謝したいと述べてくださった。『悲願』とも形容された思いに、私も強く賛同する」と訴えた。
藤田氏はさらに、国民民主党の玉木雄一郎代表にも言及。玉木氏が、定数削減の法案をめぐり「臨時国会の冒頭で処理したらいい」と述べていたことを引き合いに「みなさま、何と心強いお言葉でしょうか」と、2党トップを抱き込むように指摘。2人を「まさに議員定数削減の志を同じとする同志であります」と述べ、「野田代表、玉木代表、原敬の言葉を胸に10年越しの宿題を解決し、議員定数を実現しようではありませんか。有言実行あるのみです」と呼び掛けた。
首相への代表質問で、党の肝いり政策について野党党首に協力を呼びかけるのは異例。自民党とは政策合意書を交わしていることもあってか、高市首相に対する議員定数削減への決意に関する質問は、その後、「後付け」のような形で問うただけだった。

