21日に、日中関係や安全保障政策をテーマに放送されたNHK「日曜討論」(日曜午前9時)で、日本の防衛装備移転三原則の運用指針をめぐる討論中、立憲民主党の岡田克也・外交・安全保障総合調査会長が発言をやめるよう求められてもなかなか応じず、進行役を務める上原光紀アナウンサーから「時間がありますから」と、ピシャリ制される場面があった。

この日は岡田氏以外に自民党の小野寺五典氏、日本維新の会の前原誠司氏、国民民主党の山田吉彦氏、公明党の石川博崇氏、参政党の松田学氏、れいわ新選組の伊勢崎賢治氏、共産党の山添拓氏、日本保守党の有本香氏が出演。司会者から指名される形で、各テーマについての発言が認められた。防衛装備移転三原則の運用指針では、防衛装備品の完成品の海外移転が可能なケースとして、「救難」「輸送」「警戒」「監視」「掃海」の5類型に限定されているが、政府与党では5類型の撤廃論が出ており、各党の出演者が主張を口にした。

ともに安保政策の専門家でもある小野寺氏と岡田氏は、司会者の指名を受けずに発言する場面もあり、司会を務めるNHK解説委員の伊藤雅之氏が注意を促す場面も。2人の討論に、同様に外交安保政策に詳しい前原氏が「参戦」する場面では、各出演者の公平な発言機会の確保から、伊藤氏が「途中で話を挟まないでください」と、注意するひと幕もあった。

岡田氏は、今後の防衛装備移転に関する議論のあり方を問われ「国会でしっかり議論をしたい。国会での議論を尽くし国民も理解して、その上で閣議決定の手続きに進んでほしい」と小野寺氏に求め、小野寺氏は「党内で議論し、維新とすり合わせた上で政府に提言を出す。国会の中で議論をして最終的な方向を決めていこうと思うので国会の議論を後押ししたい」と応じた。

一方、小野寺氏は防衛防備移転に関して「基本的にその国に対する強い絆となる。日本はこれから仲間をつくり、チームで安全保障、抑止力を高めるためには、防衛装備品移転は不可欠です」と述べながら、持論を展開。小野寺氏の発言後、岡田氏は「国会の議論はしっかりやりたいと思いますが、さっきおっしゃったことはおかしいですよ」と、小野寺氏の主張に反論。しばらく、「はい」「はい」と聴いていた伊藤氏は「それではですね、最後に日本の安全保障について…」と話題を変えようとしたが、岡田氏は「ちょっと待ってください」と発言継続を求めた。岡田氏の指摘に小野寺氏も「全然おかしくないと思います」と応じるなど、全員による討論の流れが乱れた。

伊藤氏は自席から手で岡田氏を制し、「岡田さん、発言を控えてください」と注意したが、岡田氏は発言をやめなかった。伊藤氏は困り果てた表情で、議論を続ける岡田氏と小野寺氏を手で制し、「それでは、各党にうかがっていきます」と、語気を強めた。

ここで上原アナが、岡田氏の方を見ながら「時間がありますので。はい」と、ピシャリ。「最後の一巡にまいりたいと思います」と、岡田氏の発言を“強制終了”させた上で、次の話題に移った。

放送では、この様子を伊勢崎氏や山添氏、有本氏が顔を見合わせたり、苦笑いで見つめる様子が確認できた。