衆院選の東京24区(八王子市の一部)に立候補している自民党の萩生田光一幹事長代行(62)が2日、八王子市内で街頭演説を行った際、同じ選挙区に立候補している無所属新人の深田萌絵氏(47)や陣営関係者が接近し、一時、混乱するひと幕があった。

萩生田氏は2日午後、JR八王子駅近くの路上に止めた選挙カーの上で演説していたが、深田氏は近くに選挙カーを止め、マイクで萩生田氏の演説にかぶせるよう、主張を続けた。

萩生田氏は、途中から声を張り上げながら演説し、終盤には深田氏の陣営に対し、「話を聞いている人もいるんですから、いいかげんにしてください。ルールを守ってください」「私はあなたの演説をじゃますることはしません」と呼び掛けたが、状況は変わらず、萩生田氏が「こんな人たちに八王子を任せていいんですか?」と、聴衆に呼び掛ける場面も。深田氏陣営の関係者が、萩生田氏の選挙カーの前にのぼりを手に立ち、萩生田氏の関係者との間で緊張感が漂う場面もあった。深田氏や支援者らが、聴衆と握手をかわす萩生田氏の近くで主張を始めたため、萩生田氏はその後、車に乗り込み、演説会場を後にした。

深田氏は、OLをへてジャーナリストを目指し、25歳で上京後に大学受験をして、早大政経学部に入学。ネット番組などで株アイドルとして活動をした経歴を公表。Xフォロワーは20万人、YouTubeチャンネルは50万人を超える登録者がおり、積極的な発信活動でも知られている。公示後の1日に更新したX(旧ツイッター)で、「萩生田さん、いまのところ選挙期間中に姿を見たことありません」と投稿していたが、この日、更新したYouTubeで「今日はついに、対抗馬の萩生田光一議員にお会いしました」と報告するなどしていた。

萩生田氏の事務所のXは2日夕、「【公式声明】」と題した声明を公表。「当事務所は、深田萌絵氏およびその陣営による度重なる選挙妨害行為を強く非難します」として、「本日、萩生田光一候補の街頭演説中に大音量のマイクを使用し、聴衆の聴取を意図的に阻害する行為は、公職選挙法第225条第2号に抵触するおそれの高い行為です。妨害行為については、適宜当局にも相談し、適切に対応したいと思いますが、まずは直ちにこうした行動を停止するよう強く求めます」と記した。

その上で「選挙運動は立候補者の政策や政見を有権者のみなさまに聴いていただき、投票行動に役立てていただくための民主主義の根幹です。多くの聴衆が集まった場所で候補者の妨害をするのではなく、自身が集めた聴衆の前で、自身の政見を正々堂々と訴えるのが公平で公正な選挙運動にほかなりません」「このような民主主義の根幹を間違えることなく公平で公正な選挙運動をされるよう求めます」とも訴えている。

一方、深田氏は2日のX投稿に、日刊スポーツが報じた記事を引用し「酷い偏向報道です。大音量マイクで選挙妨害をしたのは萩生田陣営です。私たちは小さなスピーカー1台しかないのに、彼らは巨大な高級なスピーカー4台で私たちの妨害をしたのです」と投稿。また、4日の投稿には、「萩生田陣営の声明に関する事実関係の整理について」と題した選挙事務所の見解を載せ、当日の経緯などを記した。

当日の経過について「当陣営は、事前にSNS等を通じ、『2月2日午後3時より八王子駅北口にて街頭演説を行う』旨を告知しておりました。当日、当陣営は予定時刻前に現地に到着し、標旗の掲示等、演説準備を開始しております。その後、当陣営が準備を進めている最中に、萩生田候補陣営が同一地点に到着され、街頭演説を開始されました。これらの経過については、日時が確認可能な写真・動画等の記録が存在します」と主張している。

また、音響機材の状況については「当陣営が使用していた音響機材は小型スピーカー1台であり、これに対し、萩生田陣営は複数台の大型スピーカーを使用されていました。その結果、当陣営の演説内容が周囲の聴衆に十分届かない状況が生じました」と記した。

その上で「本件について、当陣営は、当日の状況を示す資料を八王子警察署に速やかに提出し、事実関係の判断を公正な手続に委ねております」とし、今後については「当陣営は、街頭での混乱や対立を望んでおりません。選挙は、政策と理念を有権者の皆様に届け、その判断を仰ぐ場であると考えています。残された選挙期間において、当陣営は引き続き政策の訴求に専念してまいります」とつづっている。

東京24区には、国民民主党新人の細屋椋氏(30)、参政党新人の与倉さゆり氏(41)、中道改革連合新人の細貝悠氏(32)も立候補している。

※初出の記事では、深田氏側の主張、見解が反映されておらず、加筆修正いたしました。お詫びします。

【衆院選】「ついに萩生田光一議員にお会いしました」ライバル無所属候補が“遭遇”報告