高市早苗首相は25日の参院予算委員会で、19日に行われた日米首脳会談で、イラン情勢をめぐる日本政府の対応について、トランプ米大統領が「ステップアップ」という単語を何度も使って支援への期待を示したことをめぐり、「どこで(その言葉が)出てきたのか、思い出せません」と、とぼけたように答えた。

共産党の山添拓議員の質問に答えた。

トランプ氏は、報道陣に公開された首脳会談の冒頭、「ステップアップ」というフレーズを多用し、日本側の支援への期待をにじませた。「必要な時に役割を果たす」という意味もあるとされ、トランプ氏がイラン情勢をめぐり日本の支援に強い期待を示していることの裏返しとの分析もあり、会談の重要なキーワードの1つとされている。

山添氏に、首脳会談における「ステップアップ」というワードの意味を問われた高市首相だったが、会談に同席した茂木敏充外相がまず答弁に立ち、「今まで以上に、ということを指すと考えます」と、一般論で回答。山添氏は「日本語訳を聴いたのではない。踏み込んで対応しようとしている、期待したいと。(トランプ氏は)『踏み込んで』ということを何度も述べていた」とした上で、「会談の中で(具体的な意味を)確認しましたか」と再度、高市首相に問うた。

これに対し、高市首相は「『ステップアップ』という表現がどこで出てきたのか。えーと、どの分野のところで出てきたのか、ご通告がなかったので思い出せません」と述べた上で、「(会談は)割と、日米同盟の質を高めるという議論だった。経済安全保障も含めたもので、今、マーケットを落ち着かせる、そのための方法を持ってきたと、私は冒頭発言でも申し上げた。そういった話に時間もかなり割いたということでございます」と、かみ合わない内容で答弁した。

山添氏は「踏み込んだ対応を期待していると。踏み込んで。ステップアップ。これは会談冒頭で、何度もトランプ大統領が触れている言葉だった。その意味について総理が認識していないのであれば、緊密に連携とおっしゃっているが、首脳会談のその場ですら認識が共通されていなかったということになるんじゃないですか」と、皮肉まじりにただした。