デビュー11年目の昨年、大井の笹川翼騎手(29)が初めて南関東リーディングを獲得した。この10年で同リーディング8回の森泰斗騎手、1回の矢野貴之騎手を抑えてのもの。「ずっと目標にしてきたので取れたのはうれしかったですが、泰斗さんも矢野さんもけががあったシーズン。手放しでは喜べない」。それでも他地区も含めた年間314勝は21年の268勝を上回りキャリアハイだった。

「自分がコンスタントに乗れたのが一番の要因だと思う。そこは自分で自分を褒めてもいいところかなと思いますね」。昨年は睡眠の質を向上させようと途中から好きな飲酒も控えていたという。「食事も妻が気を使ってくれて。もともと体質がすごく弱い。風邪をひくのが一番嫌なので」。家族の協力も得て体調管理にも気を配ってきた。

2年連続のリーディングを目指すのか。「あくまでももっとうまくなりたい。その先に結果としてまたリーディングが取れたらいいなと。今年はいろんなチャレンジをする年にしたい。海外にも行きたい。そこまでリーディングに固執していないです」。来月はカタールに遠征。世界にも翼を広げていく。【牛山基康】