19年にこの世を去った最強馬ディープインパクトが最終年に種付けを行い、翌年(20年)に生まれたラストクロップ(最終世代)がいよいよデビューする。20年に生まれた現2歳世代の国内の血統登録は6頭にとどまるが、最終年の種付け頭数は24頭。母馬が受胎後に海外へ輸出され、海外で生まれた同産駒の活躍も期待される。

レーシングポスト電子版は1日にアイルランドのカラ競馬場でデビューするディープインパクト産駒の記事を掲載した。1Rの2歳未勝利戦(芝1400メートル)で出走予定のディープインパクト産駒は、その名もオーギュストロダン(牡2、A・オブライエン)。所有するクールモアグループは馬名に過去の偉人や景勝地、地名などを付けることが多く、「考える人」で知られるフランスの名彫刻家の名前が付けられている。

オーギュストロダンは16年の2歳G1フィリーズマイル、17年のオペラ賞、18年のロッキンジSを制したロードデンドロン(父ガリレオ)の初子。祖母ハーフウェイトゥヘヴンも愛1000ギニーなどG1・3勝。母の1歳下の全妹には19、20年の愛チャンピオンS連覇などG1・7勝を挙げているマジカルがいる。

1日のカラ1Rには11頭が出走予定で、オーギュストロダンはエイダン・オブライエン厩舎の主戦ライアン・ムーアとコンビを組む。現地時間の前日午後7時時点で大手ブックメーカー「パディーパワー」社は同馬の単勝オッズを1・91倍に設定しており、注目度は高い。同レースにはディープインパクトの後継種牡馬、サクソンウォリアーの初年度産駒ヴィクトリアロード(同じエイダン・オブライエン厩舎。デビュー戦4着の既走馬)も出走を予定している。