今夏の新潟で“最大の異変”と言っていいかもしれない。連闘で参戦を検討する2頭を含め、特別登録が11頭にとどまった新潟2歳S(G3、芝1600メートル、28日)。ここを最大3頭出しで制圧しようとしているのが、ミルファームだ。紅白のチェック柄の勝負服で知られる同オーナーといえば、今週日曜3Rで組まれている千直(芝直線1000メートル)の2歳未勝利戦の他頭数出しが夏の新潟の風物詩になっているのだが…。

3頭の大将格は福島の未勝利戦を3馬身差で逃げ切ったグラニット(牡、大和田)だ。東京の新馬戦は16頭立て最低人気で3着。嶋田騎手は「前走はスタートも決まって、ハナヘマイペースで楽にいけました。新馬戦よりも成長していたし、逃げても控えても大丈夫なセンスがありますね」。先行力を武器にレースの主導権を握る可能性が高い。

面白い存在は未勝利馬ピンクジン(牝、南田)。前走は格上挑戦のダリア賞で7着に踏ん張っており、半兄オーバースペックが16年2着という血統も魅力だ。「体調自体はいい。初戦(新馬戦3着)は府中の1400メートルでいい脚を使ったし、新潟の直線で能力を発揮できれば」と阿井厩務員。

先週日曜に同じコースの未勝利戦を勝ったキタウイング(牝、小島)は小島師の評価が高い。「今朝の感じだとまだ疲れが残っている。(将来的に)2勝目、3勝目が見えている馬なので大事にしたい。カイ食いはいいです」。慎重に状態を見極めて出否を決める姿勢だが、参戦があれば大いにチャンスがありそうだ。