JRAの定例会見が27日、東京・新橋のJRA本部で行われた。JRAの後藤正幸理事長は冒頭のあいさつで25日に行われたドバイ国際競走での日本馬の活躍に触れた。ワールドCウシュバテソーロ、シーマCイクイノックス、UAEダービーでのデルマソトガケをはじめとする1~4着独占など、遠征した日本馬の走りをたたえた。

後藤理事長は「日本で生産、育成、調教された競走馬が世界のG1競走で1着でゴールインする。こういう姿を見るのは本当にうれしく感じるところです。少し大げさな表現になるのかもしれませんが、先に行われたWBCで感じたスポーツエンターテインメントのすばらしさと共通する感覚を得たところであります。改めて優勝した関係者の方々には心からお祝い申し上げたいと思います」と話した。

また、18日に厩舎従業員で構成される3労組が行った開催ストに対しても後藤理事長は言及。「先般、厩舎従業員の開催スト通告によりまして、みなさんにご心配をおかけしたことを大変申し訳なく思っております。この件につきましては、先週の参議院の予算委員会でも政府に対して質問がありました。政府側の答弁にもありました通り、労使双方が納得する交渉が円滑に行われるよう促す、(JRAは)そういう立場でありまして、そのために私たちができることを可能な範囲で、可能な限り行って参りたいと思います。私たちは競馬を主催する立場です。この3年間、新型コロナウイルス感染症がまん延する中でも、毎週の競馬開催を1日たりとも休むことなく、関係者が一丸となって行ってまいりました。これからもその気持ちを関係者が共有しながら、お互いの立場を尊重し、多くのお客さまに信頼をいただけるよう努めていきたいと思います。あえて、あえてですけれど、申し上げるのであれば、そうした積み重ねの結果が先ほど冒頭に申し上げたドバイのワールドCの結果にもつながっている面もあるのではないのかなと考えております」と話した。