3番人気フジコチャン(牝、荒山)が直線抜け出して、重賞4度目の挑戦で初タイトルを手にした。

森泰斗騎手(42)、荒山勝徳調教師(54)ともにこのレース初制覇となった。

悪い癖さえ出なかったら、この馬は強い-。陣営も森騎手も信じていた。パドックではなるべく他馬から距離を取り、イレ込まないように工夫し、これが実力を引き出した。道中は前のライバルを見据えながら3番手をキープ。直線では残り100メートル付近で粘るポーチュラカを捉えた。

鞍上の分析がさえていた。「昨日から前残りが多かったので、前につけようと。頑張って直線でもよく反応してくれた」。桜花賞8着から路線変更した1200メートルの若潮スプリントは0秒1差の2着惜敗。持てる能力を発揮して、悔しさを晴らした。次走は未定だが、荒山師は「これからは1400メートルまでの距離で。牡馬との対決も楽しみ」と広がる未来を見据えた。【今西和弘】

 

◆フジコチャン ▽父 エスポワールシチー▽母 ムービングアウト(ラングフール)▽牝3▽馬主 兼松康太▽調教師 荒山勝徳(小林)▽生産者 ヤスナカファーム(北海道日高町)▽戦績 8戦4勝▽総収得賞金 3691万円▽馬名の由来 人名より+呼称

 

<ポーチュラカ=2着>藤本騎手 今日の馬場などを加味して気持ち早めに動きました。すごく乗りやすいです。一生懸命走ってくれました。

<メンコイボクチャン=3着>沢田騎手 気持ち重かったかな。それと枠順を含めて、この着差なら力のある証拠。ここを使ってさらによくなると思う。

<ウインドフレイバー=4着>的場騎手 ダッシュがつかなかった。次が黒潮盃という話なので、次はいいんじゃないかな。今日は少し距離が短かった。

<ボルドートロギル=5着>野畑騎手 いつもより仕掛けて行ったけど、しまいも脚を使ってくれた。すごく競馬が上手。展開が向けばチャンスがありそう。

<スタードラマー=7着>和田騎手 自分の競馬はしているんですけど、馬場ですね。前残りで後ろから行く馬にとっては不利。コーナーで前がごちゃついて進路もなかった。

<シロイトイキ=8着>矢野騎手 外枠でキャリアの浅さが出ましたね。今日の馬場もこの馬には向いてないなという感じでした。