中京開幕週の主役は? サマースプリントシリーズ第2戦・CBC賞(G3、芝1200メートル、7月2日)の追い切りが28日、栗東トレセンで行われた。恒例の「追い斬り激論」では急成長2頭をピックアップ。大阪日刊スポーツの太田尚樹記者はアイルランド産馬マッドクール(牡4、池添)を推し、穴党の奥田隼人記者は遅咲きのヨシノイースター(牡5、中尾)をプッシュした。

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太田 夏の中京開幕ということで、岐阜出身の俺と三重出身の奥田で激論や。

奥田 肝心の愛知出身がいませんが…。CBC賞は4年ぶりの中京開催というのも1つの鍵ですね。

太田 俺の推すマッドクールは中京芝1200メートルで過去3戦【2 0 1 0】や。3着のシルクロードSも上位2頭(ナムラクレアとファストフォース)が高松宮記念でワンツーやったからな。ここを勝ってスプリンターズS直行が青写真や。

奥田 状態はどうです?

太田 絶好や。持ったままで坂路4ハロン53秒3。この日最速タイのラスト11秒6やからな。池添師も「まだまだ余裕があった中で十分な動き。前走は(右前脚の)裂蹄の不安がありながらの調整。今回は乗り込みも十分」と前走以上の好感触やったわ。

奥田 トップハンデ58・5キロは気になります。

太田 たしかに、そこは陣営も想定外やったみたい。ただ、ハンデ差をカバーできるだけの充実がある。前走も左前脚の落鉄がありながら完勝。2着キミワクイーンが次戦の函館スプリントSを勝ったから価値があるわな。快速馬やけど、池添師いわく「キャンターでは促さないと動かないぐらいのズブさがある」。精神面でオンとオフを切り替えられるから、レースまで無駄な消耗がないんや。

奥田 僕はハンデ56キロのヨシノイースターに魅力を感じます。坂路の外ラチ沿いをまっすぐ上がって4ハロン52秒2-11秒9。理想的な加速ラップで、体調は万全でしょう。中尾師も「先週(同51秒1-12秒3)はテンから負荷をかけているので今日は最後の反応を見る感じ。最後までいい動き」と高評価でした。

太田 去年夏の大牟田特別ではマッドクールから1馬身1/4差の2着やったな。

奥田 今年はリベンジしますよ。中尾師は「マッドクールにひねられた時はどうかなと思ったけど、休養を入れてひと夏を越して、ひと皮むけた感じ。馬体が充実して、いかにも短距離馬らしい筋肉質な体に。それがさらに筋肉質になっている」と成長を実感しています。あの時は負担重量で3キロ重い立場だったのが、今回は逆に2・5キロ軽い。ムキムキになった今なら、ひねり返せます。

太田 ぽっちゃりする一方の奥田とは違うってことやな。ゲートはどうよ? いつも遅刻ぎりぎりの奥田と同じく出遅れが心配や。

奥田 前走はあおり気味でしたが、先週も練習して対策に取り組みました。僕とは違いますよ。

太田 奥田も見習えっ!