ジャパンCでG1・6連勝を達成し、総獲得賞金で歴代1位となったイクイノックス(牡4、木村)の電撃引退、種牡馬入りが11月30日に発表された。

同馬の母の父キングヘイローを管理した坂口正大JRA元調教師(82)は1日、引退の一報に触れ、「丈夫ないい子を出すでしょうね」と「父イクイノックス」に太鼓判を押した。

その根拠の1つは、キングヘイローが「とにかく丈夫な馬だった」こと。「病気ひとつしたことがなかったし、カイバがあがった記憶もない」と調整のしやすいタイプだった。それでいて父母合わせて欧米でG1・11勝という良血で、加えて「馬がすごく柔らかかった」と筋肉の質など身体面も優れていた。

キングヘイロー産駒、いわゆる直子からもカワカミプリンセス、ローレルゲレイロといった複数のG1勝利を挙げた馬が出ているが、その血がすごさを見せたのは「母の父」として。

イクイノックスを筆頭に、G1常連のディープボンドや、21年スプリンターズSを制したピクシーナイト、今年のオークス3着馬ドゥーラなど距離を問わず活躍。ダートでも11月3日のJBCクラシックを制したキングズソードや、同23日の浦和記念を勝ったディクテオンなど多くの活躍馬が出ている。

坂口正大元調教師はイクイノックスの引退について「いちファンとしては、もう少し走るところを見たかったという思いです。ですが、調教師という立場からすれば、やれやれという気持ちだと思います」と関係者の胸中を思いやった。

その上で「世界1位の座をキープして引退するなんて最高でしょう。今後5年、10年、イクイノックスのような馬は出ないと思います。長く競馬に携わっていますが、逃げ、先行、差し、追い込み、どんな形の競馬でも勝てる。あんな馬は見たことがありません。その母の父がキングヘイローだったことは、私も少し誇らしいですし、イクイノックス産駒からまた強い馬が出ることを楽しみにしています」と締めくくった。