今年の注目新種牡馬を紹介する。

ヴェラアズール

父エイシンフラッシュ

母ヴェラブランカ(母父クロフネ)

■けい養先 優駿スタリオンステーション

■戦績 27戦6勝

■主な勝ち鞍 22年ジャパンC

■種付け料 50万円

父エイシンフラッシュ譲りのグッドルッキングホース。デビュー前の骨折や脚部不安を乗り越え、3歳3月にダートでデビュー。5歳3月の芝転向後に才能が花開いた。芝では6戦連続の最速上がりを計時し、3勝クラスのジューンS、G2京都大賞典、ジャパンCと3連勝でG1馬に。ジャパンCでは内で閉じ込められても、ムーア騎手と狭いスペースを突く一瞬の加速力も見せた。23年3月にはドバイWCにも挑戦し(13着)、同年のジャパンC7着をもって現役生活を引退した。4代母はマデリアは仏1000ギニー、仏オークス、サンタラリ賞を勝ち、4戦4勝で仏最優秀3歳牝馬の称号を獲得。3代母ムードインディゴ(未出走)が輸入され、ヴェラアズールの祖母アドマイヤサンデーはトールポピー、アヴェンチュラ、フサイチホウオーといった重賞馬を生んだ。底力と瞬発力に富む血といえる。

<優駿SSの関係者>

近親にはトールポピー、アヴェンチュラといった2頭のチャンピオン牝馬がおり、フランスのG1馬ムーンライトダンス(サンタラリ賞勝ち馬)がいる優秀な良血馬です。まさに父母からクラシック向きの優秀な遺伝子を受け継いでいます。

<現役時代に管理した渡辺薫彦師>

ダートから転戦して芝で結果が出た馬です。父エイシンフラッシュ同様、雄大な馬体、しっかりとした骨格を持った馬です。歩きもゆったりしていて柔らかみもありました。私が調教をつけていましたが、乗り味が良くて、地面をたたきつけるようなキャンターをしました。トモもしっかりして、左右のブレがなく、体幹の良さを感じさせてくれる馬でした。扱いやすいタイプ。ジャパンCはスタンドで泣きそうになったことを覚えています。僕にとって初のビッグタイトルを取らせてもらった馬。この馬には諦めちゃいけない、決めつけ過ぎちゃいけないということを深く学ばせてもらいました。血統背景、馬体の良さから、ダートでも活躍してくれる馬も出してくれると思います。