大阪城ホールで開催された22日(金)の「ウマ娘 プリティーダービー 5th EVENT ARENA TOUR GO BEYOND -NEW GATE-」DAY1を鑑賞してきた。

昨年7月の横浜公演DAY2以来2度目の「ウマ娘ライブ」鑑賞。今回も、私50歳手前のアラフィフおやじは、各キャストの歌声とダンス、ライブの演出と迫力に度肝を抜かれてしまった。

まずは、出走直後の各ウマ娘役による自己紹介だ。それぞれが大阪弁を駆使して、会場は早々に笑いの渦に包まれた。

楽曲の演出も“粋”だった。オッと思ったのが4曲目の「CATCH THE VICTORY!(The Glory Revision)」。ウオッカ役の大橋彩香と、タニノギムレット役の松岡美里が2人で歌い上げた。史実ではウオッカの父が、タニノギムレット。序盤で心をつかまれた気分だった。

9曲目の『[Do or Die]Destroy for Dasein/THE SUPER STRONG S』では、タニノギムレット役の松岡美里と、シンボリクリスエス役の春川芽生が力強いロックな歌声をとどろかせた。史実では2002年のダービーで、1着と2着を分け合ったライバル。まるで、タニノギムレットがゴール寸前で差し切った、あの激闘がよみがえってくるようだった。

史実でライバル同士だったウマ娘たちの熱い競演は続く。11曲目の「NEXT FRONTIER」では、ウオッカ役の大橋彩香と、ダイワスカーレット役の木村千咲。そう、史実の2008年天皇賞・秋で長い長い写真判定の大接戦を演じるなど、何度も競い合った正真正銘の宿敵同士の熱演だ。

12曲目には、史実でダート界の頂点を競ったウマ娘が登場。ホッコータルマエ役の菊池紗矢香と、ワンダーアキュート役の須藤叶希が「UNLIMITED IMPACT」を歌い上げた。

13曲目は、シンボリクリスエス役の春川芽生と、タップダンスシチー役の篠田みなみによる「BLOW my GALE(Blasting The Noise Ver.)」。そう、史実の有馬記念やジャパンCでタイトルを争ったシーンが脳裏に浮かび上がってきた。

そして、迎えた14曲目。今度は、菊花賞ウマ娘たちによる競演だ。「winning the soul(High-voltage Ver.)」を、マンハッタンカフェ役の小倉唯、マチカネフクキタル役の新田ひより、ミスターシービー役の天海由梨奈、サトノダイヤモンド役の立花日菜、キタサンブラック役の矢野妃菜喜、ナリタトップロード役の中村カンナが熱唱。中でも、公演前に足首のケガでパフォーマンスを制限しながらライブに参加することを公表していた小倉唯が、声を振り絞って全力で歌声を響き渡らせると、場内は最大級の盛り上がりを見せた。

そんな熱い展開が、アンコールまで続く。最後のあいさつでは、初出走だったスティルインラブ役の宮下早紀やシーザリオ役の佐藤榛夏の涙腺が崩壊。感極まり、涙を流しつつ、それでも必死に笑顔を振りまこうとする姿は多くのトレーナーの感動を誘っていた。

まだまだ書き切れないほどの興奮と、心震える熱演があった約4時間のライブ。終盤に発表された劇場版「ウマ娘 プリティーダービー 新時代の扉」の最新キービジュアルには、主役のジャングルポケット、マンハッタンカフェのほかに、あの世紀末覇王テイエムオペラオーの姿も…。今から5月24日の公開が楽しみでならない。

ライブ終了直後のSNSには「最高の時間でした」「めちゃめちゃ楽しかった」「やばいね。この満足度…」「ありがとうウマ娘」など、トレーナーの心の声が続々とアップされた。まだ、寒さが残る浪速の地に、熱いパフォーマンスを見せ続けてくれたウマ娘役のキャストたち。期待通り、いや期待をはるかに超える感動の熱演に、精いっぱいの拍手を贈りたい。【木村有三】